日本テレビ系連続ドラマ『セクシー田中さん』の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが、栃木県日光市の川治ダムで遺体となって発見されました。
『セクシー田中さん』さんの脚本を巡り、トラブルになっていたことを明かした矢先の出来事だったので、驚いた方も多いのではないでしょうか?
- 芦原妃名子が残した遺書の内容
- 芦原妃名子のブログの全文
- 芦原妃名子がブログを削除した理由
このページでは、上記の内容について詳しく紹介していきます。
芦原妃名子の遺書の内容とは?
芦原妃名子さんの自宅から見つかった遺書の内容には、失踪理由が短い文章でつづられていたようです。
昨年10月期にドラマ化された漫画「セクシー田中さん」の作者で漫画家の芦原妃名子(あしはら・ひなこ、本名松本律子=まつもと・りつこ)さんが栃木県内で死亡しているのが見つかってから一夜明けた30日、自宅から見つかった遺書に失踪理由が書かれていたことが分かった。短い文章でつづられており、警察は自殺を図ったとみて調べている。
引用元:スポニチ
上記の内容のみしか報道されていないため、詳しい遺書の内容についてはわかりませんでした。
警視庁大崎署に行方不明届が提出された3時間前に、自身のSNSで投稿したものが最後の投稿となってしまいました。
攻撃したかったわけじゃなくて。
— 芦原妃名子 (@ashihara_hina) January 28, 2024
ごめんなさい。
たった2行の短い文章ですが、その文章だけでも芦原妃名子さんの心労が伝わってきますね。
詳しい遺書の内容については、ご遺族な方々が公開しない限り公になることはないかもしれません。
芦原妃名子のブログの全文には何が書いてあった?
芦原妃名子さんは、10年以上前に開設した自身のブログにて『セクシー田中さん』のドラマ化について、以下の内容を投稿していました。
ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、
ありがとうございました。
色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、
きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。
この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、
文章の内容も小学館と確認して書いています。
ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは
ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、
ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。
ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。
「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。
自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたい
という思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、
担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。
ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。
「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない
作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、
僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、
・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。
漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。
・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。
原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、
原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、
場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。
これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。
また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して大変失礼な条件だということは理解していましたので、
「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに
何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。
ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。
・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。
・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた別人のようなキャラクターに変更される。
・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、
大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、
納得のいくお返事はいただけない。
といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。
「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。
私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、
私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、
どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、
粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の
完成にこぎつけましたが…。
脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は
プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として
小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、
どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、
残念ですが私達には知る術はなく、
当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という
疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、
その頃には私も相当疲弊していました。
そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は
8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、
私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。
特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、
ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、
「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフをそのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、別途相談していただきたい」
といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、
それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が
数回繰り返されたと聞いています。
最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。
ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、
本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、
加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、
何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。
9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、
時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、
当初の条件としてお伝えしていた通り、
「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、
正式に小学館を通じてお願いしました。
結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は
9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、
9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、
脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、
という解決策となりました。
何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。
素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。
漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を
執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。
9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。
どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、
改めて、心よりお詫び申し上げます。
最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、
ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった
読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。
2024.1.26
芦原妃名子
※こちらのブログ、10年も放置してしまったため、1日の訪問者数が既に一桁でして…
なので今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいてます。
芦原妃名子
@ashihara_hina
引用元:芦原妃名子ブログ
『セクシー田中さん』のドラマ化を巡り、脚本に至った経緯や事情を丁寧に説明していたようです。
ブログの内容を要約すると、
- ドラマが終了するまでドラマの制作スタッフ(脚本家・監督・演出者)とは会っていない
- ドラマ化の条件に「必ず漫画に忠実に」を提示していた
- 条件を同意してもらったうえでドラマ化したが、大幅にカットや削除されていて条件が守られていなかった
- 条件が守られないから、「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと小学館を通じて依頼
- 依頼を受けて8話までの執筆した脚本家は9話・10話には関わらないことになり、芦原妃名子さんが自ら脚本することになった
漫画家である芦原妃名子さんは脚本に関しては素人だったうえに、本業の漫画の締切も重なったことで、十分な脚本ができなかったと説明していました。
作品に深い愛を持っているからこそ、ドラマ化に向けてもファンの期待を裏切れまいという強い気持ちがあったのでしょうね。
芦原妃名子がブログを削除した理由はなぜ?
芦原妃名子さんのブログは投稿後にブログ自体を削除しており、現在は見ることができません。
ブログを削除した理由については明かされていないため真実はわかりません。
ここからは推測になりますが、ブログの内容がドラマ関係者を攻撃していると受け取った読者が、心無い言葉を芦原妃名子さんに投げてしまったのかもしれません。
きっと繊細で優しい方なので、自分のことを攻めて投稿だけでなくブログを消してしまったのではないかと思われます。
原作者である芦原妃名子さんの声に耳を傾けてくれる人がいてくれたら、芦原妃名子さんがここまで追いつめられることはなかったかもしれませんね…。
芦原妃名子のプロフィールは?結婚しているかについても!
芦原妃名子さんのプロフィールは以下のとおりです。
- 本名:松本 律子(まつもと りつこ)
- 性別:女性
- 年齢:50歳(没)
- 生年月日:1974年1月25日
- 出身:兵庫県
- 代表作:『砂時計』『Piece』
2011年ごろにブログを設立しましたが、とくにそれ以外のSNSはやっていなかったと思われます。
メディア露出があったわけでもなく、顔画像は過去にブログに投稿していたものだけしか見つかりませんでした。
投稿が2013年のものなので、写真は10年以上前のものになります。
雰囲気しかわかりませんが、手足がスラっとした綺麗な方なのが写真からも伝わってきますね。
また、2019年にブログで結婚を報告していたという情報を見つけました。
ブログも投稿も削除されているため、残念ながら真相については明らかになっていません。
まとめ
今回は、日本テレビ系連続ドラマ『セクシー田中さん』の原作者で漫画家の芦原妃名子さんの、遺書の内容についてなどを調査してみました。
遺書の内容はご遺族が公開しない限り、公になることはないと思います。
しかし、最後のSNSの投稿内容やブログの全文から、作品へ深い愛情を持った優しい漫画家さんだったということがわかりました。
一視聴者の感想でも、受け取る相手次第では深い傷を負ってしまいかねません。
管理人も芦原妃名子さんの作品の一読者であったため、素敵な作品を生み出してくれた漫画家さんが自ら命を絶ってしまったことに悲しみを感じています。
今後、同様なことが起きないことを願うばかりです。